SLIPER・スキルラダー

達人養護教諭への道スキルラダー

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2022年4月

[6] 2022/05/06 14:28
50歳代
静岡
養護教諭
【SLIPERより】
・教務主任から「時間が取れない」と言われてしまい、若いあなたが何も言い返せなくなった気持ちは分かります。しかし、養護教諭であるあなたは、食物アレルギーのある生徒および保護者と面談をし、管理指導表に基づく個別対応プランを作成し、栄養教諭(栄養教諭がいれば)と相談の上、生徒が安全安心な環境整備を進めていた最中だったと察します。環境整備の最後のとりでが、あなたが今回相談した教職員の研修であり、緊急時対応の訓練だったのではないでしょうか。とても大切なことなので、あきらめずに、違う角度から再提案しましょう。
 ・まずは、2012年に東京都調布市で起こったアナフィラキシーショックによる死亡と考えられている事故をはじめ、他の学校の事故およびヒヤリハットの情報などを提示し、なおかつ「学校給食における食物アレルギー指針」1)にある「校長を委員長とする食物アレルギー対応委員会を設置」も説明し、管理職に研修の必要性を相談してみましょう。「学校の危機管理マニュアル作成の手引」2)では、エピペン®️の使用方法を含むアレルギーへの対応に関することを研修例としてあげています。生徒の命を守るために大切なことだと分かれば、管理職も「研修はやらないといけない」と思い直し、研修を実施するように指示するのではないでしょうか。
 ・研修会を実施するにあたっては「アレルギーポータルサイト」3)で最新の情報を収集しましょう。国としての取り組みや法令、研究についてまとめられ、学校現場においてのアレルギー対応の講習会の情報も掲載されています。研修会を主催する者として勉強しておきましょう。
 ・「エピペン携帯している生徒は、自分のクラスじゃないし…」「誤食させないから大丈夫」という安易な考えの教員もいるかもしれません。緊急性が高いアレルギー反応が突然起こってもおかしくはないと、意識を持って対応できる校内体制を作りましょう。東京都の「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」4)には手順が書いてあり、役割を決めたシミュレーションをする際には参考となります。
 ・大規模校であればあるほど、同じ時間に全教員を集めることは難しく、該当生徒の授業を担当している教員や、これまで食物アレルギー生徒対応の研修会を一度も受講したことのない教員など、研修受講の対象教員を限定して実施することも視野に入れ、検討しましょう。
 ・また、近隣校の先輩の養護教諭にどのような研修を実施したか尋ねて参考するのも良いと思います。教職員一同に集めて、大きな会場で研修会を開かなくとも、オンライン研修にしたり、この動画を見ておいて下さいとURLを紹介したり、今はインターネットを介した個人の研修を工夫することも可能かと思います。
 ・1)「学校給食における食物アレルギー指針」(文部科学省 平成27年3月)
 ・https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2015/03/26/1355518_1.pdf (2025.3.30)
 ・2)「学校の危機管理マニュアル作成の手引」(文部科学省 平成30年2月)
 ・https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/anzen/__icsFiles/afieldfile/2019/05/07/1401870_01.pdf (2025.3.30)
 ・3)「アレルギーポータル」(日本アレルギー学会 厚生労働省)
 ・https://allergyportal.jp/ (2025.3.30)
 ・4)東京都の「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」(平成30年3月改訂)
 ・https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/allergy/measure/emergency.html (2025.3.30)
[5] 2022/05/05 10:40
40歳代
東京
看護師
私は保育園に勤務する看護師です。
保育園ではおやつや給食があるので食物アレルギー対応は当然で、さらにアトピーや喘息など様々なアレルギーに対応しています。
本園ではエピペンは預かっていませんが、他園ではエピペンを預かっているところもあります。
なので、忙しい保育の合間に1年に1回は必ず、エピペントレーナーを使ったアレルギー対応の研修会を実施しています。
保育園や幼稚園でかなり慎重な対応をしているので、卒園時に保護者から「小学校での対応が不安」とか「遠足などで子どもが友達をおやつ交換とかをしないか心配」などの声も聞きます。
中学生であれば、ある程度自分で自己管理ができるとは思いますが、アナフィラキシーを起こしたことがありエピペンを持参しているのであれば、教員全員がアレルギーの怖さを知り、エピペンを使えるようにしておく必要があると思います。
命に関わる状況になる可能性を考えたら、「時間がない」という言い訳は通用しないのでないでしょうか?
[4] 2022/05/03 04:19
60歳代以上
海外
元養護教諭
次年度入学してくる生徒ということは、新年度前の春休み休業期間でしょうか。先生方にとっては、新学期の準備で忙しい時期ですね。

新入学生徒の健康状況申し送りも各小学校の養護教諭からあったと思います。年度初め職員会議では新年度の方針やクラス、校内分掌の打ち合わせ、申し合わせ事項などが話し合われます。その時、「健康上注意すべき生徒のリスト」を提出し、特に説明の必要ある生徒についてはその場で養護教諭が説明する、でいいと思います。
アレルギーだけでなく、心臓病や糖尿病などを持っている生徒もいることでしょう。特別その生徒だけを取り上げて研修会をする必要はないと思います。栄養教諭、クラス担任、部活動担当教諭など、かかわりのある職員には必要に応じて対応することですね。中学生なら自分の健康管理もかなりできると思いますし、心配なら親御さんを含めて、話し合っておけばよいでしょう。
[3] 2022/05/01 06:35
40歳代
埼玉
養護教諭
教務主任がダメなら保健主任(保健主事)に。それもダメなら管理職に言いましょう。
管理職が「やる必要ない。」とは言わないと思うので、管理職を上手く協力者として
巻き込みましょう。

あとは、参加した教職員が負担にならないように、適切な時間管理で中身の濃い研修
をすることや、集まりやすい時期、時程での実施を心がけると良いのではないでしょうか。
[2] 2022/04/30 18:26
40歳代
石川
養護教諭
結果的に言うと、なんとしてでも実施するべきです。伝え方がなんと言っても重要です。エピペンを全職員が使える必要があることを資料など準備しつつ伝えて、絶対にやるべき事であって、引くつもりはない、と言う気持ちと態度で伝えないと、時間は確保できないと考えていいと思います。
[1] 2022/04/10 10:05
40歳代
静岡
養護教諭
何かやりたいと考え、教務主任に相談したときに「時間が取れない」と言われたこと、私もあります。日々の先生たちの働き方をみているととても忙しく、言い出しにくいのも本当によくわかります。立場が変われば立場でやりたいことがあるので、時間の取り合いという状況になりますし、強く言える人の勝ちということもあると思います。ベテランの先生だったら、何かあったときに、困るのは先生方ですよと脅かして時間を確保するということもしていると思います。どうしても時間がとれないというのであれば、集合形式の全体の研修会はあきらめ、動画や資料を用意して各自で研修してもらう形がとれると思いました。

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