SLIPER・スキルラダー

達人養護教諭への道スキルラダー

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2026年5月

[6] 6月16日 10:41
スキルラダー研究会 【SLIPERより】
「何を報告すべきかわからない」という感覚は、自らの役割を問い直す真摯な専門性の表れです。SCやSSWの専門的な言葉の重みに揺らぎを感じるのは、仕事の全体像が見えてきたからこそ生まれる問いと言えるでしょう。
■ 養護教諭の固有の強み:身体を通じた継続的な信頼関係
Aさんが「お腹が空いた」などと打ち明けるのは養護教諭にだけです。毎日保健室に来室し、傷の手当てを受けながら本音を語れる関係は、養護教諭にしか持ちえません。この「身体を通じた関わり」は、Aさんにとっての「安全の確認」として機能しており、SCやSSWによるアセスメントや支援の前段階として、チーム全体を支える土台となっています。
■ 養護教諭の専門性:「疾病性」と「事例性」の統合的アセスメント 養護教諭の専門性は、保健医療的な知見と教育的視点の両面から「今、この子の心身に何が起きているか」を言語化することにあります。
【疾病性(保健医療的視点)】自傷の傷の深さ・頻度・部位の変化、貧血や感染症リスク、抑うつ状態の程度など、命と体の安全に関わるリスクを継続的に評価し、外部医療機関への受診勧奨の判断を行います。
【事例性(教育・行動的視点)】保健室登校や授業への集中力低下など、学校生活への支障を評価します。「今日は笑顔が見られた」という小さな変化の観察も含まれます。SCやSSWが「なぜ(Why)」背景・心理を掘り下げるのに対し、養護教諭は「今(Now)」——明日この子は教室で過ごせるか、受診勧奨が必要な状態か——を、毎日生徒に会えるからこそ判断できます。
■ チームへの貢献:「情報の提供者・評価者」として
ケース会議では「報告者」ではなく「情報の提供者・評価者」として参加することを意識してください。たとえば「最近、傷の深さが増しており、衝動コントロールの低下が身体的にも確認されています。一方で今日は短時間ですが笑顔が見られ、関係性は維持されています」という発言は、SCの見立てを検証・補完する専門的貢献です。日常の連続的な身体観察から得られるデータは、心理・福祉の専門職が持ちえない情報であり、チームの判断を補強・修正する根拠となります。
■ 職種別の専門性と役割
養護教諭は「保健医療・心身の安全」の視点から、疾病性・事例性の継続的評価、応急処置、受診勧奨の判断、個別保健指導、チームへの日常観察情報の提供を担います。担任は「集団・学習・育ち」の視点から教室での居場所作りや学習保障を、SC(心理)は「内面・精神病理」の視点から心理アセスメントやカウンセリングを、SSW(福祉)は「家庭・環境・制度」の視点から福祉サービスとの接続や関係機関との調整を担います。外部機関との公式な連絡調整は管理職が行いますが、その連携を実質的に支えるのは、養護教諭が日常観察から積み上げた保健情報です。
■ おわりに
「絆創膏を貼る」という行為は、単なる手当てではありません。毎日繰り返される「あなたの体を大切に思っている」というメッセージの伝達であり、Aさんが学校とつながり続けるための実践です。疾病性と事例性が交差するその場所で、身体を通じた継続的な関係を築くこと——それが、養護教諭にしかできない専門職の仕事です。
あなたの報告は、チームが「今のAさん」を正確に理解するための、唯一無二の情報源です。
[4] 6月6日 14:35
元養護教諭 ご質問の「養護教諭として何を報告?、専門性とは?」ですが、あなたのAさんへの観察やケア、報告もそれで正解だと思います。
多職種連携の中で養護教諭が求められているのは、「診断」ではなく「学校という生活の場での実態把握」です。SCやSSWが「なぜこうなったか」を深掘りするのに対し、養護教諭は「今、学校でどうなっているか」を最も詳細に語れる立場にあります。この点を意識して報告・発言すると、チームの中で自分の役割が明確になり、自信を持って参加しやすくなると思います。
また、投稿された3名の先生方の回答も素晴らしい。とても参考になります。
そして、この「SLIPER 達人養護教諭への道」は、まさに養護教諭の専門性を追求するホームページです。

「多職種連携の中で、、、」。47年前、私が養護教諭として仕事を始めたころにはまだまだ浸透していなかった文言でした。昔は雑用も多く、専門職なのに一般教諭から見下されたこともありました。半世紀後の現代社会は学校現場でも職種も増え、専門性がより求められる時代になりました。職を極めるのは大変な道のりですが、逆に養護教諭の専門性に徹底できるいい時代になったとも思えます。頑張ってください。
[3] 6月4日 12:29
養護教諭 私にだけは漏らす。
私にだけ…が、引っかかります。相談者さんが私にだけ、と、特別感を持っていることに疑問、違和感があります。そこに会議で発言できないコンプレックスを感じます。

生徒が心理の専門家のSCやSSWには吐露できずにいる現状を問題視し、心理の専門家(校内には限らず)に上手く繋ぐ、コーデネートをするのが養護教諭の役割だと思います。

会議でSCやSSWが専門用語や横文字を使うと相談者さんは圧倒され言葉を失い、たじろいてしまったのですね(気持ちは分かります)。

でも、養護教諭も専門家です。
SCやSSWと同じ土俵に立とうとせず、立派な言葉は入りません、相談者さんなりの捉えた事実や様子の報告で十分だと思います。
[2] 5月24日 09:59
配置型SSW 養護教諭の先生は「何を報告すべきか」と悩んでおられますが、Aさんが毎日保健室に来室し、苦しい気持ちを先生にだけ漏らしていること自体に、養護教諭の専門性が表れていると思います。養護教諭は、身体・生活・情緒の変化が交わる学校現場で、本人のSOSを最前線で聞き取り、心身の危機を継続的に把握できる専門職だと思います。
ケース会議は、本人や関係者の情報をもとにアセスメントし、支援に必要な見立てと役割分担を行う場です。そのため、養護教諭の報告も「観察したことの羅列」ではなく、「その情報が何を意味するのか」という見立てとして共有されると、会議が深まります。たとえば「傷の手当てをした」は「自傷が繰り返され、医療的ケアを要する状態が継続している」こと、「少し笑った」は「安心できる場面では一時的に情緒が安定する可能性がある」こと、「お腹がすいたと言った」は「生活保障の不足やネグレクトを疑うサインがある」と捉えられます。   SSWは、こうした情報を整理し、多職種の見立てと役割分担につなぐこと、さらにケース会議の進行を支えることにも専門性を発揮できると考えます。私自身も多職種連携やチーム学校を考える時、それぞれの専門性や役割を理解し協働できるように研鑽したいと思います。
[1] 5月18日 20:57
養護教諭 「Aさんが毎日保健室に来て、養護教諭にだけ『お腹が空いたなどと漏らしてくれる。その事実が、私たちの専門性ではないでしょうか。
養護教諭の役割は、身体を通して、子どもをみ、その日の状態をリアルタイムで把握することだと思います。傷に絆創膏を貼るとき、養護教諭はAさんの身体に触れ、表情を見ます。そういったことができるのが、養護教諭ならではです。
また、ケース会議での「今日、少し笑いました」という報告は、決して小さいものではないはずです。SCの分析もSSWの支援も、今日のAさんの情報がなければ教科書上のものです。養護教諭はチーム支援の中で、本人の現在の状況を届けています。
日々の関わりを丁寧に言葉にすることが、養護教諭としてのあるべき姿だと思います。

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